Meet Our People 04
秘書(事業再生アシスタント)
経済学部経済学科卒業 2015年度 中途入所

事業再生や倒産など、
人生における重大局面をケアし、サポートする

事業再生・倒産グループは、主に企業の再生手続や倒産手続などを扱う部門です。具体的には、赤字が続くなどして経営危機に陥った企業の再建に関する助言や、その企業の取引先や従業員、その企業に対して融資を行っている金融機関や投資家などの関係者の利害の調整や交渉などを行う弁護士をサポートしています。

私たちは、弁護士秘書としてスケジュール管理などの秘書業務を担当する一方で、裁判手続を伴う案件も多いという事業再生・倒産グループの特性から、法律事務も広く扱っています。仕事量は基本的に五対五ですが、時期によっては法律事務のウェイトが多く占めることもあります。

法律事務の内容は、多岐にわたりますが、例えば、案件の電話対応、銀行関連の手続、裁判所への提出書面のドラフト作成、会社の経営者、従業員の方との面談の同席などがあります。経験を積んで弁護士から信頼してもらえるようになると、弁護士とともに動き、ときに、現地調査などにも同行することもあるため、業務の範囲はいわゆるデスクワークでの法律事務にとどまりません。

電話を介して、関係者の不安を受け止める

私たちの事業再生・倒産グループが扱う案件の内容は、文字通り、企業の再生手続や倒産手続が中心です。ですから案件が始まると、手続に関する様々な書類の提出・受領に加え、従業員の方や関係者の方々からの電話対応に追われることがあります。会社が倒産したとなれば、取引先や従業員の方が、今後の取引やお給料がどうなるのか不安になり、慌てて電話をかけてこられるのも無理はありません。どのようなお問い合わせに対しても、落ち着いて受け答えをし、相手に合わせて適切に説明することを心掛けています。また、弁護士が回答すべき点については、自分の判断で回答せずに、お問い合わせの内容を丁寧に聞き取った上で、必ず弁護士にその内容を報告し、判断を求めるようにしています。このような線引きを的確に行うことも私たちの大事な仕事だと考えています。

事業再生・倒産に関わる案件では、電話対応は重要な業務です。初めのうちは、電話に苦手意識をもたれる方もいらっしゃいますが、徐々に慣れていただくことが、事業再生・倒産グループの秘書業務の第一歩かもしれませんね。

苦手な人を作らず、
老若男女問わないコミュニケーションが求められます

電話対応をはじめ、事業再生・倒産グループの秘書は、いろんな役職や年代の方々とお話しする機会が非常に多くあります。税務署などの役所の方々ともやりとりをしますし、一般の企業の方々からお問い合わせをいただくこともあります。ですから、相手を問わず、誰とでも円滑なコミュニケーションをとることが求められます。言い換えれば、苦手な人を作らないこととも言えます。

弁護士が法律面を広くカバーする役回りだとすれば、私は、秘書としてソフト面でフォローすることを意識しています。企業の再生手続や倒産手続を進める中では、経営者や従業員の方とのやりとりも多いのですが、弁護士と話したそうにされている方に気づいた時に、「もしよければ、弁護士とお話しされますか?」とご案内し、後日、「おかげさまで解決できました」と言っていただけることもあります。そのような時は、心からああよかった、と思います。よいアシストができるとすごく嬉しいですよね。

そうして周囲を観察しながら、この方は何をしたいのだろう、何を言いたいのだろう、と考えて動いていくことで、様々な立場の方々と弁護士のよい橋渡しができることをやりがいに感じます。それが、この仕事が続けられる理由のひとつかもしれません。

社会的インパクトの大きい案件に関わる法律事務所

私は大学を卒業後、複数の法律事務所を経てAMTに入所しました。それぞれの事務所の雰囲気の違いなど、驚くことはいくつもありましたが、AMTについて特に驚いたのは、自分が担当する弁護士が関わった仕事が新聞の一面に掲載されることです。そのようにして、社会的にインパクトのある、影響力の大きい案件に、自分も弁護士をサポートする立場で関わっていることをあらためて実感すると、気が引き締まります。

また、企業の再建・倒産の仕事に関わることでいろいろな業界のことを学べる興味深さもあります。これまで担当してきた案件の中には、CD制作・販売業、アパレル・化粧品販売業など、生活に身近な業種もあり、一般的には知られていない業界の事情や生産から販売までの仕組みなどを知ることができました。自分が知らない世界に触れ、いろんな経験をさせていただけることもまた仕事の面白みです。

お伝えしてきたように、知らない世界、様々な立場の人との関わりが多く、その時々の状況に応じて柔軟な対応が求められる事業再生・倒産グループの秘書業務ですが、一人で抱え込まずに誰かに相談しやすい環境が整っているように思います。これはAMT全体の空気感と言えるかもしれません。特に私たちはマニュアルどおりにいかない対応も少なくないので「こんなことがありましたが、どう思われますか?」など、先輩、後輩問わず、日々の情報や意見交換も活発です。共有し、共感することで、楽になることもあります。

こうしたグループ内のよい空気感を継続させたいと近頃ますます強く思うようになりましたし、私自身、中堅とされる立場になりましたから、後輩が一人前に育つためのサポートを目標に、日々の業務に取り組んでいけたらと思います。

※この記事は2021年11月時点の内容を基にしています。

秘書(事業再生アシスタント)の1日の流れ

09:00
始業
自分と弁護士宛てに届いたメールをチェックし、弁護士からの指示や案件の進捗を確認。
クライアントからの請求書発行依頼が入ったため、請求書を作成し発送。
10:00
弁護士と打ち合わせ
当日のスケジュールを確認。打ち合わせ後、新規の打ち合わせ準備のため会議室の手配、参加するプロジェクトメンバーへ連絡。
10:30
事件記録の確認
新しく裁判所から受任した事件記録の内容を確認。全記録に目を通し、重要なポイントを抜き出す。
12:00
お昼休み
自席でランチ。友人とともにランチにでることも。
13:00
郵便物のチェック
大量に転送される破産会社の郵送物を仕分ける。
13:30
外出
破産会社の銀行手続のため外出。口座解約などを行う。
15:30
電話対応、書類作成
問い合わせ電話に対応。裁判所へ提出する書面の起案を行い、書式や誤字脱字の確認後プロジェクトアドレスへ共有。電子内容証明郵便を発送し、案件を担当する弁護士へメールにて報告。
17:30
業務終了
明日の仕事の見通しを立て、帰宅
2001年
経済学部経済学科卒業
2009年
ビンガム・坂井・三村・相澤法律事務所に中途入所
2015年
事務所の統合により当事務所入所、秘書(リーガルアシスタント)に
事業再生・倒産グループの弁護士を担当

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