財務省を辞めて弁護士になったのは
“手触り感”のある仕事を
したかったから

私は、弁護士になる前は、財務省で国家公務員をしていました。大学のゼミで税金や財政を学び、日本の財政問題の解決に役立ちたいとの思いを抱いて選んだ道でした。ところが、実際に働くうちに「手触り感」がないという思いを抱くようになりました。予算、消費税、10年後の国の財政など、とても大切な事柄ですが、それらの基礎となる日本の姿、国民や企業の活動をどうにも実感できないと思うようになりました。また、政策を考えるにあたって、その当否を測る物差し、道具となるものが私にはありませんでした。このままではいけないと感じ、4年間勤めた後、外へ出ることを決意しました。

財務省を退職後、縁あってある丸の内の法律事務所でのアルバイトを紹介してもらいました。当時、弁護士1名、秘書2名という小さな事務所で、弁護士は企業法務、訴訟を得意分野にしていました。その弁護士は、傍らで見ていて大変面白そうに、依頼者とともに案件の実態を探り、採り得る選択肢を法的に分析し、そして問題を解決する道すじを示していました。その姿から、おおいに「手触り感」と法律の持つ可能性を感じ、「私も弁護士になろう!」と思い立ちました。アルバイトをしながらロースクールに通い、その後、その事務所で弁護士として働き始めました。私は、案件との縁もあって、訴訟をはじめとする紛争案件を扱うことが多くなりましたが、3年半ほど経験を積んだ頃、「もっと自分の力を試してみたい。他の弁護士とも組んでやってみたい。国内だけでなく海外の紛争も扱ってみたい」と思うようになり、移籍を考え始めました。

AMTについては、当初、金融関係のアドバイスをメインとする事務所と思っていましたが、知人などに色々聞いて調べてみると、実は、私がやりたい紛争案件も多く扱っていることを知りました。AMTは、外資系クライアントも多く、アジアにも進出していることは知っており、英語案件や海外の紛争を扱う機会もあるだろうと思い、早速応募しました。

セクションのない環境が新鮮で快適

中途採用の場合、一般的に、新しい職場に溶け込めるかどうかが気になるかと思いますが、AMTにはセクションというものがありません。私が前に勤めていた役所では「××局」「◯◯課」などに分かれていましたので、それぞれの部署固有の人間関係や雰囲気というものに配属された新人がなじむには時間がかかるのでしょうが、AMTにはそういった部署というものがありません。

仕事の進め方は、個別案件ごとにその案件の担当パートナー弁護士から依頼を受け、複数の弁護士でチームを組んで仕事に取りかかりますが、案件ごとに別の弁護士と組んでやることも珍しくありません。パートナー弁護士との関係も、明確な上司部下の関係とは異なり、より良いアドバイスのために互いに意見を述べあうことはあたり前です。また、所内の勉強会や交流会も活発ですし、スポーツや趣味の課外活動で親睦を深める人も多く、交流の機会は多いと思います。

財務省は明確な部署制の組織でしたし、以前にいた法律事務所は規模の問題から一つの部署のようなものでしたから、今のこの環境はまさに対極と言えるもので、とても新鮮で快適に感じています。

いろんなパートナーのやり方を見ながら
日々学ぶ

さまざまな分野に挑戦できるのがAMTの特色ですが、私は、最初から「紛争案件をやらせてほしい」と言って入所しました。紛争解決は弁護士の取り扱う伝統的な主要分野ですが、AMTにはM&Aやファイナンスなどのいわゆる「取引もの」をメインに扱う弁護士も多く、皆が私のように紛争解決を主に扱うわけではありません。とはいえ、AMTには、紛争解決を扱う弁護士も含めて、20年選手、30年選手の弁護士がたくさんいます。今は、いろんなパートナー弁護士と積極的に関わり、それぞれのパートナー弁護士の仕事のやり方を見て学ぶ日々です。

仕事のやり方については、常々思いますが、「準備」が大切です。私は、かつて六大学野球の選手だったのですが、神宮球場で試合をするときは大いに緊張しました。緊張することで火事場の馬鹿力が出るかというと、そんなことはありませんでした。「このピッチャーの球は、見たことがないぐらい速い」とその場で初めて気付くと手立てなく三振してしまいます。練習からイメージして対策をして、初めてそのような豪速球を打てる可能性が出てくるのだと思います(結局、私には打てませんでしたが。)。

訴訟をはじめとする紛争案件も同じようなところがあります。法廷でのやりとりも、準備してきたところを踏まえて勝負することが基本です。「この事件に関しては私が誰よりも知っている。だからこそ裁判官に誰よりも分かりやすく説明できる」というところまで準備して、初めて勝つ確率も高まってくるのではと思います。もちろん、訴訟に出来レースはないので、最終的な勝ち負けはやってみないとわかりません。そこに、私は、紛争案件へのやりがいを感じます。

中途入所者は「何をやりたいか?」を明確に

AMTに転職してよかったと思っています。風通しがよく、居心地がよく、いろんな弁護士と仕事ができています。取引系の弁護士が多数所属していることで、私のように紛争案件に特化することもできます。

私は今、海外の依頼者とのやりとりで英語を使う場面が度々あり、海外紛争を取り扱っていくためにも、海外のロースクールへの留学を考えています。AMTでは、留学に行くことが強く推奨されていますし、留学について所内での説明会などもあります。留学を考えるにあたっては非常に恵まれた環境にあります。

最後に、AMTへの中途入所を検討されている方には、「いい職場なのでぜひ」という言葉とともに、「自分が何をやりたいかを明確に」と申し上げたいと思います。私は、扱ってきた国内の企業紛争案件をメインにし、さらに海外紛争や英語案件も扱えるようになりたくてここへ来ました。「何をやりたいか?」それを自分なりに明確にしておかないと、厳格な部門制がないAMTでは何をすべきか迷ってしまうかもしれない。新人はともかくも、中途入所後に黙って待っていたら、大勢のアソシエイト弁護士のうちの一人になってしまうかもしれません。「自分はこういう理由でこれがしたい。そのためにこういう準備をしてきた」ということを熱く説明できれば、採用担当者の心を揺さぶれるのではないでしょうか。

矢野弁護士の案件ポートフォリオ

主に企業間の紛争処理の分野を担当。原告側、被告側を問わず訴訟案件に関与しており、他に保全事件、民事調停、ADRにも関与。

中途採用・社会人経験者の男性

矢野 雅裕Masahiro Yanoアソシエイト弁護士

2010年3月
東京大学法科大学院 (法務博士(専門職))
2015年7月
当事務所入所

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