パートナー&アソシエイト対談
An Associate Talks with a Partner
小林穣 × 梅津公美

自主性と多様性を尊重
自分の進む道は自分で決める

小林(パートナー/P)梅津先生は、現在弁護士6年目ですよね。キャピタル・マーケッツやストラクチャード・ファイナンスの分野を軸に仕事をしている印象ですが、どのように分野を決めましたか?

梅津(アソシエイト/A)私は、入所した時点では特に強く希望する分野はなく、色々な分野の仕事を経験するなかで専門分野を絞っていきたいと思っていました。実際に1年目はさまざまな分野の仕事をしましたが、入所時に配属されたエリアにキャピタル・マーケッツを専門とする弁護士が多くいたこともあって、その分野の割合が増えてきました。その後、色々な仕事をする中でストラクチャード・ファイナンスの分野に興味が湧いてきたので、所内のイントラネットに希望分野として書いたところ、小林先生に見つけて声をかけていただいたのがきっかけでストラクチャード・ファイナンスにも幅を広げてきたという経緯です。仕事内容への興味ももちろんですが、尊敬できるパートナーの先生方に出会えたのもこれらの分野の仕事を増やしていった大きな要因だと思います。2年目から3年目にはこれらの分野の割合が飛躍的に増えていきました。

P留学前の年次は、人によっては専門分野が固まりつつある時期だと思いますが、梅津先生は、専門分野を決めるのが早いほうですね。

Aそうですね。入所した当時はこんなに早くやりたい分野を絞ることになると思っていませんでしたが、やりたい仕事に出会えて、それを自由にやらせてもらえている環境にいるのは本当にありがたいことだと思っています。同期でも、まださまざまな分野を並行して担当し、幅広い分野に意欲的に取り組んでいる弁護士もいて、それぞれの弁護士が自分の道を歩んでいるという印象です。

P早く専門化するのがよいか、幅広い分野を手がけ続けるのがよいか、弁護士としてのキャリアアップの道筋に絶対的な正解はないですからね。若いうちに、色々な分野の仕事を多くのパートナーと経験する中で、どのような弁護士になりたいか、そのために、どの時期に誰とどういう分野の仕事をするのが自分の成長につながるのか、そういうことを考えながら、自分が成長していくための道筋を自分で決めていけるのがAMTの魅力ですね。

風通しがよく、言いたいことを言いあえる

A小林先生と仕事をさせていただく機会はとても多いですが、議論が盛り上がることがよくありますね。

P我々が扱う仕事の多くは、本を読めば答えが書いてあるという簡単なものではないですからね。確立した解釈がない法的な論点についてクライアントに道筋を提示することを求められることも多いですし、同じ内容の相談であっても個々の事案の特殊性やクライアントが置かれた状況を考慮してアドバイスの内容を工夫する必要もあります。そのような場面で質の高いリーガルサービスを提供するためにはとにかく弁護士同士で議論することがとても大事です。その意味では、パートナー・アソシエイト間の風通しがよく、自由闊達に議論できる雰囲気があるという点もAMTの大きな魅力だと思います。梅津先生が私と一緒に仕事するときも、私の意見を鵜呑みにするのではなく、納得するまで議論してきますよね。そのプロセスが目の前の仕事のクオリティーにもつながるし、梅津先生の成長につながっているのだと思います。

A先輩弁護士が手を入れたドキュメントを読むのは本当に勉強になりますが、同時に批判的に見ることも重要だと思っています。批判的に見ることで、どのような理由で修正されたのかをより深く考えることができますし、それが自分の成長につながる気がします。いつかは自分も先輩弁護士のようになれるのだろうか、と気が遠くなることもありますが。

Pそれは私もそうでしたよ。パートナーに論破されたり、パートナーにドキュメントを真っ赤になるまで直されたりするなかで、自分の至らなさを痛感することも多かったですが、そういう日々をがむしゃらに過ごす中で、知らず知らずのうちに成長して今に至るという感じです。目の前の仕事を通じて人を育てるというAMTのカルチャーはこれからも大事にしたいですね。

コミュニケーションで信頼関係を築く

Aアソシエイトとの関係において、小林先生はどのような点を重視されていますか?

Pコミュニケーションをとることがとても大事だと考えています。案件の進行中はもちろん、それ以外の場面でも、アソシエイトに対して仕事のやりがい・面白さを伝えるようにしています。例えば、初めてその分野に接するような若い年次のアソシエイトには、案件に先立って背景事情や問題意識を広く丁寧に説明するようにしています。具体的な案件の内容はもちろんですが、普段の生活や将来について相談に乗ることも多いですね。

A私も初めて小林先生からストラクチャード・ファイナンスの案件をアサインしていただいた際に、案件の背景や仕組みを、時間をかけてとても丁寧に説明していただき、自分の興味の度合いが高まったのをよく覚えています。最近は、留学のことなど具体的な案件以外のことについてお話を伺う機会も増えていますね。仕事の合間を縫って、パートナーの先生方やアソシエイト、スタッフと飲みに行くことも多く、そういう場で色々な話を聞くことができるのも楽しみです。

P飲みに行ったときを含め、常日頃からのコミュニケーションを通じて弁護士同士の信頼関係を築いておくことが、仕事の場面でも自由闊達なコミュニケーションにつながるのだと思っています。

プロフェッショナルとしての自覚

A小林先生は、どのような方にAMTに入所していただきたいと考えていますか?

P事務所の大規模化が進んでいることもあり、大手法律事務所への入所を希望される方の最近の傾向として、事務所という組織に帰属するという意識が以前よりも強まっているように感じます。弁護士として働くのですから、組織の歯車になるのではなく、一人のプロフェッショナルとして成長し、弁護士として誇りを持って仕事がしたい、という意欲のある方に来ていただきたいと思います。

A先輩や後輩を見ていても、そのようなタイプの弁護士が多いですね。とはいえ、私も入所したばかりの頃は、自分がどのように成長していくのか、自分がどのような道を歩むのか、イメージも湧かなかったですし、十分にプロフェッショナルとしての自覚があったかといわれると自信がないですが、自主性を重んじてくれるAMTの環境の中で、これまで真剣に仕事に取り組んできて、ようやく弁護士としての仕事のやりがいや目指すべき道が見えてきたような気がしています。

Pそれは頼もしい。梅津先生が成長して、一人のプロフェッショナルとして活躍できるようにこれからもサポートしていくので、引き続き頑張ってくださいね。

Aありがとうございます。これからも頑張ります。

※この記事は2017年3月時点の内容を基にしています。

小林 穣 パートナー弁護士

国内外の資本市場における証券発行、証券化その他ストラクチャード・ファイナンス取引、不動産投資法人(J-REIT)その他不動産ファンド、ノンリコースローン等の各種金融・不動産取引を中心としつつ、M&A、企業再編、ライセンス取引、国際商事取引など企業法務全般を幅広く取り扱う。特にクロスボーダーの案件に強みを有する。

梅津 公美
アソシエイト弁護士(2021年 パートナーに就任)

国内外の資本市場における証券発行案件に多数関与するほか、不動産ノンリコースローン、プロジェクト・ファイナンスを含むストラクチャード・ファイナンス取引にも注力している。そのほかに、入所以来、IT関連企業その他の依頼者のためのコーポレート案件、労働案件、商標関連案件、独禁法関連案件、M&A等幅広い業務に関与した経験を有する。

小林 穣Minoru Kobayashiパートナー弁護士

1995年3月
東京大学法学部(法学士)
1997年4月
当事務所入所

梅津 公美Satomi Umezu
アソシエイト弁護士(2021年 パートナーに就任)

2010年3月
東京大学法科大学院(法務博士(専門職))
2012年1月
当事務所入所

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