Meet Our People 08
パラリーガル(翻訳) 01
外国語学部卒業 2007年度 新卒入所

忍耐力と集中力、そして柔軟性

翻訳パラリーガルの仕事は、契約書、訴訟関係書類、ファイナンス関係の信託証書のほか、企業の事業報告書、投資家向けの情報など、企業法務に関わるあらゆるものを翻訳することです。また、和訳した有価証券報告書等の継続開示関係書類の提出作業も行っています。和訳と英訳の割合はおおよそ半々です。法律用語は専門用語も多いので、入所して10年経った今でも、辞書をフル活用していますね。

ほぼ一日中デスクに向かっての翻訳作業となりますので、忍耐力と集中力が求められます。AMTでは、隣席との間にパーテーションがあって個人のスペースが確保されていますので、集中して仕事をすることができます。

そのほかに、翻訳パラリーガルに必要な資質は、柔軟性です。「厳密に訳してほしい」という注文もあれば、「読んだときに自然な文体のほうがいいので、直訳すると不自然な文章は意訳してほしい」という注文もあります。私は、帰国子女だったこともあり、英語には自信がありましたし、コトバについての自分なりのこだわりもありましたが、この仕事についてみて、自分のこだわりよりも、クライアントの要望を第一に優先させなければならないことを学びました。「厳密に」と言われたならば、「日本語の表現として最善でなくても、厳密な翻訳が正しい翻訳」となりますが、「自然な文体のほうがいい」と言われたならば、「日本語の表現として最善な翻訳が正しい翻訳」となります。状況に応じて柔軟に翻訳する能力が必要です。

先輩から実務を学び、場数をこなす

仕事は主に弁護士から直接依頼がきますが、その難易度や提出までのスケジュール、スタッフの経験値、繁閑状況などが考慮されますので、いきなり新人が数十ページの翻訳を頼まれるということはありません。

入所して間もない頃は先輩が担当している翻訳案件を数ページずつ訳し、先輩から訳したもののチェックを受けてから弁護士に回す、という流れで少しずつ実務を学んでいきます。ある程度訳せるようになると、今度は弁護士や先輩に働きかけて、自ら積極的に仕事を取りにいき、場数を踏んでスキルアップを図ります。

案件によっては、一人で対応することもあれば、チームで進めることもあります。数百ページにおよぶ有価証券報告書の和訳では、チームで分担して取り組むことも珍しくありません。同一職種のスタッフは40名ほどいますが、4フロアに分かれていて、私と同じフロアにいる翻訳スタッフは8名。わからないことがあって困っているときなどは、他の翻訳スタッフが手を差し伸べてくれたり、ワークロードが過多になったときには、スタッフ同士で協力しあったり。一人ひとりが翻訳のスペシャリストであると同時に、同じ職場で働く仲間として、お互いに助けあう雰囲気があります。

一流の弁護士や翻訳スタッフと
ともに働くことで成長していく

翻訳した書類は、弁護士が最終レビューを行います。直接フィードバックがもらえる上、第一線で活躍する弁護士の作成する書類に触れられますので、着実にスキルアップにつながります。年次が若い頃は、弁護士からいろいろと修正されることが多かったのですが、最近やっと、自分の翻訳が大きな修正を受けずにクライアントに送られることが増えて、「少しは成長したかな」と感じます。(入所当時に自分が翻訳した書類を今見返してみると、あまりの未熟さに恥ずかしくなります。でも、これは誰もが通る道なのかもしれませんね。)

翻訳の仕事は奥深く、唯一の正解のない仕事です。突き詰めればどこまでも突き詰めることができる、そこが面白さでもあります。10年目の私でさえ「まだまだだな」と思うことも多く、日々、勉強しています。特に、ベテラン翻訳スタッフが作成した書類が蓄積された所内のデータベースで、和英を見比べてみては「ここはこう訳すんだ!」と常に新しい発見があり、本当に勉強になります。尊敬する先輩はたくさんいますが、中でも私の教育担当だった人は、翻訳文が「忠実かつ美しい」ので、私の憧れであり目標です。

そのほかのスキルアップの場として、各分野の専門弁護士が全スタッフを対象に「ランチタイム研修」などを開催しています。英語力を磨くのはもちろんのこと、そういった研修にも積極的に参加することで、法律や案件の知識をさらに深めていきたいと思っています。

仕事と生活の調和が取れる職場

私が感じるAMTの最大の魅力は、ワークライフバランスを実現できる点です。翻訳パラリーガルは、女性がほとんどです。私は結婚していますが、仕事と生活はしっかり両立できています。産休や育休を取ってから復職した人も多いですし、育児をしながら時短勤務で仕事を続けている人もいます。長く働き続けたいと考えている方には、良い職場だと言えます。

女性の多い部署ですので、もしかすると人間関係が複雑かと不安に思う方もいるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。さっぱりしている性格の人が多く、それでいて温かみもある職場だと感じています。

手に職がつく翻訳パラリーガルは、一生ものの仕事です。ライフイベントがあってもキャリアを継続できるAMTで、今後も、一流の翻訳家を目指していきたいと思っています。

※この記事は2017年3月時点の内容を基にしています。

パラリーガル(翻訳)の1日の流れ

09:00
始業
メールをチェックし、弁護士からの修正指示や、新たな翻訳依頼がないかを確認。
9:30
翻訳
弁護士から契約書草案の和訳の依頼があったので、取りかかる。
12:00
お昼休み
後輩と外でランチをとり、しっかりリフレッシュ。
13:00
EDINET提出
弁護士と一緒にPC画面で内容を綿密に確認しながら提出作業を行う。
13:30
翻訳
以前から担当している訴訟案件の準備書面の英訳を開始。
17:30
業務終了
明日の仕事の見通しを立てて、帰宅。
2007年
外国語学部英米学科卒業
当事務所入所、パラリーガル(翻訳)に

Apply

Apply