法律事務所は数多くありますが、その中からAMTを選んだ理由は、業務の内容です。企業の知財部にいたことからもわかるように、私はもともと企業法務に関わりたいという希望を持っていました。また、企業法務を扱う事務所の中でも、ほとんどの業務分野をカバーしている大規模事務所で働きたいと考えており、そうなると自ずと事務所は絞られてきました。いくつかあった候補の中でも、AMTは弁護士の部門が分かれておらず、やりたい分野を選べる点が気に入りましたし、少し飽きっぽいところもある私には合っているのではないかと思いました。
現在、仕事で最も多く関わっている分野は独占禁止法です。独占禁止法に関連する仕事が私の主たる業務分野として確立されつつありますが、今後は知的財産の割合をもう少し増やしていきたいと思っています。前にいた会社でも担当していたことですから、知的財産にも軸足を置けるようになりたいですし、この職場でならそれも可能だと思っています。
やりたい分野を選べるといっても、黙って大人しくしているだけでは、自分の思うような分野の仕事がいつも舞い込んで来るとは限りません。所内のイントラネットで自分の関わりたい分野をアピールしつつ、いろいろなパートナーに積極的に話しかけたり、チューター担当のパートナーに希望分野を伝えて、その分野のパートナーに話を通してもらったりすることで、希望する分野の仕事をどんどんアサインしてもらえるようにもなります。そこがAMTの魅力です。
私のようなアソシエイトは、入所してからの数年間、パートナーの案件を手伝いながら実務を学んでいきます。忙しい日ですと、日中に2、3回の会議が入ります。相手はクライアントの場合もあれば、弁護士の場合もあります。会議の合間を縫うようにクライアントや同僚とメールを盛んにやりとりしながら、所内のスタッフに書類作成の指示を出したり、確認をしたり。このように日中は慌ただしく過ごすことが多いですが、18時頃になると取引先の業務時間が終わり始めますので、メールのやりとりがスローダウンします。そこからは先は、契約書の作成などの作業に腰を据えて取りかかります。
会社員時代と違って「定時」という概念はなく、時には帰宅が遅くなることもありますが、自分の望んだ分野の仕事に取り組めるため、やりがいも大きく、忙しいながらも充実した毎日を送っています。私よりも多くの仕事量を抱えているパートナーが、テキパキと業務をこなしながら後輩を育て、なおかつ私生活も充実させている姿を見ると、とても尊敬できますし、いつか自分もそうなりたいと思います。
AMTでは、アソシエイトに、入所後一定期間を経た後に海外留学・研修に行くことを推奨しており、懇意にするパートナーが希望先へ推薦状を書いてくれるほか、事務所が資金面の支援などもしてくれます。海外留学・研修の期間は、1年間の海外留学と1年間の海外研修というのが典型的ですが、研修に行かずに帰国するアソシエイトもいますし、逆に、複数の大学院に留学をしたり、留学をせずに海外研修のみをしたりする人もいるなど、かなりの柔軟性が認められています。
AMTは国際的な案件も多く取り扱っているので、弁護士は日々の業務で英語を使う機会が非常に多いです。若いうちは「読む・書く」が中心ですが、年次が上がれば「聞く・話す」も増えますから、英語力を研鑽するため、そして海外の法制度を学ぶためにも、海外留学や研修は非常に有益な機会だと思います。
私自身は今後、海外への留学や研修も当然視野に入れながら、これまでどおり幅広い分野の業務に携わっていきたいです。そして、さまざま知見を蓄えつつ、「この分野だったら小島だろう」と言われる専門分野をいつの日か確立したいと思っています。
主に競争法関連の不正調査・リーニエンシー手続きや企業結合審査手続きなどの競争法分野を担当。一般企業の知的財産部で勤務した経験から、ライセンス契約・共同開発契約等の知的財産取引や不正競争防止法に関する案件にも多く関与。そのほか、訴訟対応、各種契約書のレビュー・交渉支援、各種規制法リサーチ等の業務にも従事。